平成27年1月より、相続税が改正され、基礎控除5千万円、相続人一人当たり1千万円の控除額が、それぞれ6割の3千万円と600万円になり、それまで課税されていなかった多くの人が課税される可能性が高まり、相続対策への注目と関心も同時に高まりました。
亡くなった人を、相続される人という意味で被相続人、妻子など、相続する人を相続人といい、民法で原則的な割合を定めていますが、故人の生前の生活への貢献や、反対に、生前に世話になった度合いなどを反映して、遺言などで相続財産の配分や割合を変更することが可能です。
ただし、相続人の中には遺留分がある人とない人がいますが、遺留分とは、故人の遺言でも侵されない、最低限の権利のことを言います。
遺留分とは、相続人に最低限保証されている財産のことです。 もしも、遺言で相続人以外の人に財産を全てあげるなどという内容になっていた場合、相続人には全く財産が手元に入らないことになります。
亡くなった人の意思を尊重し、遺言の内容が最優先されるべきです。しかし、残された家族が故人を一生懸命お世話していたということもあるでしょう。そのような場合に、民法では、相続人に対して最低限、保証されています。配偶者、子供、父母は、遺留分が保証されていて、兄弟については、保証されていません。 そして、遺留分を確保するためには、財産を相続した人が、減殺請求をする必要があります。
遺留分という言葉を知っているでしょうか。遺留分とは財産を相続する際に遺言状があったとしても必ずもらえる金額のことを指します。遺言書は亡くなった方が遺族に対してどのように遺産を分配するのかを記したものですが、全て自分の思い通りにはできないというわけです。
ですので、相続争いという言葉をよく聞きますが、仮に相続争いに敗れたとしてもすべて手放さなくてはならないというわけではなくある程度は手元に残るのです。遺留分について注意して置かなければならないことがあります。対象者としては配偶者、子や孫、父親、母親、祖父母となっていますが、兄弟は対象となりません。
遺留分減殺請求権とは、遺贈を受けたものに対して遺留分が侵害された相続人が、それに相当する財産の返還を求める請求権です。具体的には、被相続人が遺言によってすべての財産を第三者に贈った場合に、そのうち権利を侵害されている分の返還を財産を贈られた者に対して請求します。
法律上、一定の相続人は被相続人の財産の一定程度を相続する権利を保障されています。これを侵害される場合は、遺言により被相続人が遺贈をした場合です。そして、その奇数については、譲り受けたものに対して訴えるのが適切であるため、こういった規定がおかれています。
相続するはずの財産がすべて他人に贈与されていた場合、相続人は被相続人の財産について権利を持たないのでしょうか。実はそうではありません。亡くなった人の相続人ならば遺留分という制度があります。この制度は相続人の生活保障の側面があり、亡くなった人に帰属する財産でも一定の権利を認めるのです。
ではどういった範囲の相続人にその権利が認められるのでしょうか。先ず配偶者と子は説明するまでもないでしょう。年齢にも制限はありません。次に直系尊属です。例えば亡くなった人の父母、父母が無ければ祖父母などです。もちろんこれらの人すべてにその権利があるということではなく、法律に照らし合わせて相続人となる最先順位の者だけに認められます。ですから配偶者と子が相続する場合には、父母や祖父母にその権利はないのです。
また、亡くなった人の兄弟姉妹が相続人になる場合にはそもそも権利はありません。では遺留分はどのくらい請求できるのでしょうか。例えば亡くなった人に1000万円の財産があり、他人にそのすべてを贈与していたとします。配偶者と子が相続人だとすると、500万円請求できます。このように法律上相続できるはずだった財産が相続できなくなった場合でも、遺留分として請求すれば相続できるのです。遺産相続は度々起こることではないだけに知識が曖昧になりがちです。我家は財産が少ないからと思わずに、本やサイトなどで相続の知識を増やしておきましょう。
遺留分とは、被相続人が亡くなった場合に、条件をみたしている配偶者、家を継ぐ子供、直系卑属に限って保障されているものです。これは、遺言が遺されていたかどうかに関係ありませんが、請求しなければならず、請求期限もあるので、注意が必要です。
財産は、被相続人のものであり、好きなように分配してもよさそうに思えます。しかしながら、財産を目当てにしていた者からすると、そういうわけにもいきません。遺言で他者に譲るとあれば、内心面白くないと感じることもあります。遺留分に詳しい弁護士も数多くいます。無料で相談できる弁護士もいますので、疑問があれば利用してみるといいでしょう。